最近、「リジッドFPC(リジッドフレキシブル基板)」に関するお問い合わせを多くいただいています。特にウェアラブルデバイスのようなコンパクトな製品開発に携わるお客様から、**「筐体内のスペースが限られていて、基板設計に苦慮している」「部品をどこに配置すればいいか分からない」**といったお悩みをよく伺います。


なぜ今、リジッドFPCが選ばれるのか?限られた空間を最大限に活かすソリューション

製品の小型化・高機能化が進む現代において、基板設計の自由度はますます重要になっています。特に、コネクタを実装するスペースすらないような狭い筐体では、従来のリジッド基板だけでは設計の限界に達してしまうケースも少なくありません。

そこで注目されているのが、リジッドFPCです。これは「硬い部分(リジッド)」と「柔らかい部分(フレキシブル)」を一体化した構造を持ち、基板を立体的に配置したり、曲面や段差のある部分にフィットさせたりすることで、空間を最大限に有効活用できます。これにより、製品のさらなる小型化・軽量化はもちろん、デザインの自由度も飛躍的に向上します。


リジッドFPC化 vs 超小型コネクタ:最適な選択肢はどちら?

スペースの確保という点では、先回紹介したコンタクトピッチ0.15mmといった超小型コネクタの活用も有効な選択肢です。ただし、こうした部品を採用すると、実装や製造の難易度が上がり、結果的にコスト増につながる可能性もあります。

弊社では、部品や実装にかかるコスト、リジッドFPC化による基板価格や製品重量の違い、さらには製品の信頼性や製造プロセスなども総合的に検討した上で、お客様の製品にとって最適な構成をご提案しています。単に基板を作るだけでなく、お客様の製品全体にとって何が最善かを共に考え、最適なソリューションを見つけ出すお手伝いをいたします。


豊富な実績あり!こんな特殊なリジッドFPCも対応可能です

弊社では、お客様の多様なニーズに応えるため、特殊仕様のリジッドFPCにも多数の製作実績があります。例えば:

  • IVH(インタースティシャルビアホール)を活用した高密度実装基板
  • パッドオンビア構造による省スペース化
  • 接続の自由度を高めたフライングテール付きリジッドFPC

など、多種多様なご要望に対応可能です。「こんな構造できるかな?」といったアイデアの段階でも、ぜひお気軽にご相談ください。豊富な経験と技術力で、貴社の製品開発を全力でサポートいたします。


サンプルで“柔軟性”を体感!リジッドFPCの可能性をその手に

リジッドFPCは、一般的なフレキシブル基板と同様、実物を見てみないと柔軟性や立体構造のイメージが湧きにくいものです。なかなか進んでいないので申し訳ないのですが、現在、皆様にその特徴を実際に手に取って体感いただけるサンプル基板を製作中です。

完成次第、ぜひお手に取っていただき、次世代の製品開発に役立つヒントを見つけていただければ幸いです。製品の小型化や設計の自由度向上にお悩みでしたら、まずは一度、お気軽にご相談ください