2025年4月、コネクタメーカーのヒロセ電機株式会社より、ウエアラブル機器向けに開発された**超狭ピッチコネクタ「FH80シリーズ」**が発表されました。
このFH80シリーズは、最小L/S(ライン&スペース)0.05/0.05mm、ピッチ0.15mmという、かつてない高密度接続を実現しています。ウエアラブル機器や小型IoT端末のさらなる小型化・薄型化に対応した製品です。
微細化が進むFPCとの関係性
こうした狭ピッチコネクタに対応するには、FPC(フレキシブルプリント基板)側も高精度な製造技術が求められます。
当社でも、ピッチ0.15mm(L/S 0.05/0.05mm相当)のFPC製作実績があります。端子部の拡大画像(手前の黒いのは0.5mmシャープペンシルの芯)
狭ピッチ実装の課題や、製造現場からの視点での注意点など、実績に基づいた技術的なご提案が可能です。
当社では、FPC製造現場の立場から設計時の技術アドバイスをご提供しています。
以下のようなご相談に対応可能です。
- 微細パターンの設計時における製造上の制約
- コネクタとFPCの接続構造に関するアドバイス
- 折り曲げ部・多層構成・リジッドFPCに関する検討事項
「この仕様で作れる?」「この構成はリスクある?」といった、設計前の段階での技術相談も歓迎しております。
コネクタを使う?使わない? 設計上の選択肢
近年では、FPCを直接基板へ実装(直結)するコネクタレス設計も注目されています。
リジッドFPC(R-FPC)構造を使えば、よりコンパクトで高信頼な接続が可能になります。
【コネクタを使わない(R-FPC化)のメリット】
- コネクタ部品が不要 → 高さや部品コストを削減
- 接点が減少 → 振動や接触不良のリスクを低減
- 配線と構造が一体化 → コンパクトな筐体設計が可能
【コネクタを使うメリット】
- 着脱・交換が可能 → メンテナンス性に優れる
- 実装工程を分割可能 → 量産時の柔軟性が高い
- フローティング機構など → 接続信頼性を確保しやすい
製品用途や設計条件に応じて、最適な接続方式を選定することが重要です。
最後に
ヒロセ電機のFH80シリーズのような超狭ピッチコネクタは今後ますます増える事と思います。これらの登場により、FPCに求められる技術レベルも更に高度化しています。
当社では、FPC製造に基づく技術的アドバイスや実現可能性の検討をお手伝いしています。
「まずは相談だけでも…」という場合でも、お気軽にお問い合わせください。